「先月よりも広告の反響は増えているのに、契約数はほとんど変わらない」
「広告配信数を増やしたのに、成果につながらない」
住宅、自動車、保険、BtoB商材など、購入・契約までに時間のかかる商材を扱っていると、こうしたギャップに心当たりがある方も多いのではないでしょうか。
検討期間が長い商材で広告が伸び悩む原因のひとつとして考えられるのが、広告で「今すぐ客(顕在層)」だけを狙い続けていることです。限りのある顕在層を刈り取り尽くすと、それ以上の獲得は頭打ちになってしまいます。
本記事では、株式会社アイダ設計様(以下、アイダ設計様)の事例をもとに、「今すぐ客」だけを追う広告運用の限界と、その先の成長につなげるための考え方を紹介します。
SUMMARYこの記事でわかること
- 広告運用の課題
「今すぐ客」だけを狙うと、限られた顕在層を刈り取り尽くした時点で獲得が頭打ちになる
- ゴンドラによる支援の成果
アイダ設計様の事例で、「まだ客」を狙ったアフィリエイト広告がリスティング広告を下回る契約単価を実現
- 広告運用の課題を解決する方法
1. CPAではなく「契約単価」で評価する
2. 「戦略・成果の見えにくさ」への不安を運用体制でカバーする
3. 短期的な数値に一喜一憂せず、事業の優先順位を優先する
INDEX目次
なぜ、「今すぐ客」を狙う広告は頭打ちになるのか?

検討期間が長い商材の購買行動は、大きく2つの層に分けられます。「今すぐ客(顕在層)」と、「まだ客(準顕在層)」です。
| 比較項目 | 今すぐ客(顕在層) | まだ客(準顕在層) |
| 検討状況 | すでに商品・サービスを比較検討中 | 興味はあるが、検討はまだ先 |
| 主な広告手法 | リスティング広告など | アフィリエイト広告など |
| 母数 | 限られている(有限) | 相対的に大きい |
リスティング広告など、多くのWeb広告が得意とするのは「今すぐ客」の刈り取りです。指名検索やニーズが顕在化したキーワードに対して広告を出すため、コンバージョン率は高くなります。
しかし、「今すぐ客」の数は決して多くありません。特に、住宅のように検討期間が長い商材では、「今すぐ客」に出会えるタイミングそのものが限られています。その結果、獲得目的の広告だけに依存していると、ある時点で成果が伸び悩んでしまうのです。
獲得数を伸ばそうと入札を強化しても、CPA(顧客獲得単価)が悪化するだけで、効率は上がりません。「今すぐ客」を刈り取り尽くした市場では、競合が同じ客を奪い合っている状態に陥ってしまうのです。
この状態を突破するカギは、「今すぐ客」だけでなく「まだ客」、つまりまだ比較検討の土俵に上がっていない準顕在層まで、広告が届く対象を広げることです。
顕在層と準顕在層で、広告アプローチはどう変えるべきか
「今すぐ客」と「まだ客」では、そもそも広告に期待する役割が異なります。同じ指標で評価するのではなく、狙う顧客フェーズごとに広告の役割とKPIを分けて設計することが基本です。
- 今すぐ客(顕在層)向け
→すでに比較検討している顧客を、確実にコンバージョンへつなげる - まだ客(準顕在層)向け
→まだ検討段階にない顧客を、サイトへ引き込み、検討を後押しする
同じ広告予算でも、この2つを同じ指標(コンバージョン数やCPA)だけで評価すると、「まだ客」向けの施策は正しく評価されません。「まだ客」は接触してすぐにコンバージョンするわけではないため、短期的な指標だけで見ると成果が薄く見えてしまいます。
だからこそ、広告全体の設計では「この広告がどの顧客フェーズを狙っているのか」を明確に切り分けておく必要があります。
株式会社アイダ設計様の事例

ここでは、リスティング広告とアフィリエイト広告を使い分けることで、「今すぐ客」だけに頼らない広告運用を実現したアイダ設計様の事例を紹介します。
アイダ設計様は、ローコスト注文住宅「999万円の家」をはじめとする住宅事業を展開するハウスメーカーです。住宅は検討期間が長い商材の代表格であり、広告の反響がそのまま契約につながるとは限らない、という難しさを抱えていました。
伴走型支援で向き合ってきた課題
ゴンドラがアイダ設計様と一緒に向き合ってきた課題は、以下のようなものでした。
- CPAや反響数だけでなく、契約まで見据えた広告運用を行いたい
- エリアによって獲得効率が異なるなかで、全体最適な配信設計を実現したい
- リスティング広告だけに依存しない、獲得チャネルの多様化を図りたい
いずれも、「反響」という短期指標だけでは捉えきれない課題です。ゴンドラはこれらを、広告運用の枠を超えた事業課題として受け止め、支援を実施しました。
取り組みの内容
これらの課題に対し、ゴンドラでは大きく2つの取り組みを行いました。
- リスティング広告とアフィリエイト広告の役割分担
- エリア特性を踏まえた配信の最適化
各取り組みの詳細を説明します。
リスティング広告とアフィリエイト広告の役割分担
「獲得チャネルの多様化を図りたい」という課題を抱いていたアイダ設計様に対し、ゴンドラはアフィリエイト広告の活用を検討。リスティング広告だけでは接触できていなかった層までターゲットの範囲を広げる方針を打ち出しました。
そのうえで、リスティング広告とアフィリエイト広告の役割を以下のように定義しました。
- リスティング広告
→すでにアイダ設計様を比較検討している「今すぐ客」を効率よくコンバージョンへつなげる役割 - アフィリエイト広告
→まだ検討段階にある「まだ客」をサイトへ引き込み、検討を深めてもらう入り口
この役割分担によって、アフィリエイト広告でリスティング広告を下回る水準の契約単価(1契約の獲得にかかる広告コスト)を実現。CPAはリスティング広告に劣る場面があるものの、契約につながる反響の創出により、営業リソースの有効活用にもつながりました。
すべての広告を同じ指標で比較するのではなく、狙う顧客フェーズが異なる施策として設計したことが、成果につながっています。
エリア特性を踏まえた配信の最適化
住宅事業は、エリアによって獲得効率が大きく異なります。CPAを基準に配信を最適化すると、予算は自然とCPAのよいエリアへ寄っていきますが、CPAがよいエリアが事業として販売を伸ばしたいエリアと一致するとは限りません。その結果、本来注力すべきエリアへの広告投資が細ってしまうケースがあるのです。
アイダ設計様の場合、支援前は商品単位で成果を把握しており、エリアごとの傾向を十分に捉えられていませんでした。そこでゴンドラは配信の単位をエリアごとに切り替え、苦戦しているエリアの事情を汲み取り、集中的にリソースを投下するといった柔軟な配信設計を行いました。
その結果、どのエリアに注力すべきかを現場で判断できるようになっただけでなく、他の媒体と比べてHP経由の契約率が向上。営業側から「HP経由の反響をもっと増やしてほしい」という要望が上がるほど、広告の成果を実感いただけました。
アイダ設計様のコメント

他の代理店の多くは、CPAや反響数を主な指標として重視しています。それに対してゴンドラさんは、契約という結果まで目線を広げ、内部データの集計・分析を行った上で広告運用に反映してくれる点が、大きな違いです。どの広告が契約につながっているのかまで見てもらえているところは、当社としてもうれしい部分です。
広告面だけでなく当社の業務や戦略を理解した上で提案・対応してくれるところが一番のポイントだと思います。営業面や会社の内情まで理解した上で動いてくれる会社は、なかなかないと感じています。
顧客フェーズ別の広告運用を機能させる3つのポイント
「“今すぐ客”と“まだ客”で広告を使い分ける」
言葉にすると単純ですが、実際にこの戦略を機能させるには、以下の3つの壁を乗り越えなければいけません。
- 評価指標
- 運用体制
- 投資判断
上記の3つの壁を軸に広告運用の考え方を組み替えることで、広告運用は「今すぐ客の刈り取り」から一歩進み、事業成長を支える仕組みへと変わっていきます。
クライアントにとって、広告はあくまで事業成果を実現するための手段のひとつでしかありません。ゴンドラは、反響の数字だけを見て一喜一憂するのではなく、契約や売上への貢献まで一緒に確認しながら運用することを大切にしています。この考え方は、3つの壁の乗り越え方すべてに共通しています。
具体的に何をすればよいのか、詳細をみていきましょう。
1. 【評価指標】 CPAではなく「契約単価」で評価する
アフィリエイト広告は、CPAだけを見ればリスティング広告に劣ることがあります。しかし、ここで「CPAが高いから縮小しよう」と判断すると、契約という本来の成果を見落とすことになりかねません。
「まだ客」向けの広告を正しく評価するには、広告の管理画面上の数値だけでなく、その先の契約実績までを追いかけた分析が不可欠です。
【CPAだけで見た場合】
「アフィリエイト広告はCPAが高いので、効果が薄いのでは」
【契約単価まで見た場合】
「アフィリエイト広告のCPAは高いけれど、契約単価で見ると、リスティング広告より優れている。契約に直結しやすい優良な接点だ」
このように、評価する数字を1段階「契約」側に寄せるだけで、同じ広告に対する判断は大きく変わります。アイダ設計様の事例でも、この視点の転換があったからこそ、アフィリエイト広告への投資判断が継続できています。
この視点は、住宅や自動車、保険のように単価が高く検討期間の長い商材ほど重要です。反響の数字だけを追ってしまうと、事業全体で見たときに投資判断を誤るリスクが高まります。
「反響」だけではなく「成果」に直結する成果指標の活用については、こちらの記事でも解説しています。あわせてご覧ください。
2. 【運用体制】「見えにくさ」への不安をカバーする
「まだ客」向けの広告は、リスティングのように「どのキーワードで、誰に配信されたか」が明確に見えにくいという特性があります。実際、アイダ設計様も導入当初は「どのサイトに掲載されているかわからず不安」という課題を抱えていました。
この不安を放置すると、施策は縮小・停止の方向に傾きがちです。アイダ設計様の場合は、掲載先の報告を都度受けられる体制や、好ましくない掲載面への対応を代理店側に任せられる運用体制を整えたことで、不安を解消し施策を継続する判断につなげました。
「見えにくいから縮小する」のではなく、「見えにくい部分をどう管理するか」に発想を転換することがポイントです。
3. 【投資判断】数値が悪化しても、事業の優先順位を優先する
エリアによって獲得効率が異なる場合、CPAだけを基準に配信を最適化すると、事業として重要なエリアへの投資が細ってしまうことがあります。アイダ設計様の事例では、多少数値が悪化する場面があっても、ゴンドラは「苦戦しているエリアの事情を汲み取ったうえで集中的にリソースを投下する」という柔軟な配信設計を提案しました。
短期的な効率だけで見れば非合理に見える判断も、事業全体の視点に立つと合理的な投資であることは少なくありません。“広告の数字”と“事業の優先順位”のどちらか一方だけを見るのではなく、両方を照らし合わせながら配信を調整する視点が求められます。
そのためにゴンドラが大切にしているのが、定例会や現場へのヒアリングです。営業担当者が日々感じている手応えや違和感まで拾い上げ、配信設計やクリエイティブの見直しに反映する体制を整えています。
まとめ
広告の反響が頭打ちになったとき、多くの企業はまずクリエイティブや配信設定の見直しに目を向けます。しかし、検討期間が長い商材の場合、本当の原因は「今すぐ客」を刈り取り尽くしていることにあるかもしれません。
カギになるのは、「まだ客」まで対象を広げること。そして、その使い分けを機能させるために、以下の3つを仕組みとして整えることです。
- 【評価指標】 CPAではなく「契約単価」で評価する
- 【運用体制】「見えにくさ」への不安をカバーする
- 【投資判断】数値が悪化しても、事業の優先順位を優先する
この3つを徹底することで、広告運用は「反響の刈り取り」から「契約という事業成果に向けた投資」へと変わっていきます。まずは、自社の広告がどの顧客フェーズを獲得できているかを棚卸しするところから始めてみてください。
統合型支援を行っているゴンドラでは、リスティング広告・アフィリエイト広告をはじめとした獲得施策の設計から、事業理解に基づく運用改善まで、幅広い領域での伴走支援が可能です。
一社一社に適した広告戦略をご提案しますので、お気軽にご相談ください。
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契約単価の可視化からエリア戦略まで!深い理解に基づく伴走型マーケティング支援
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事例 | 株式会社ゴンドラ
FAQご相談前の疑問や不安を、少しでも軽く
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Question 1
「顕在層」「準顕在層」「潜在層」とは、それぞれどのような顧客を指しますか?
Answer
顕在層は、課題やニーズを自覚し、購入・契約に向けて具体的に比較検討している顧客です。準顕在層は、課題やニーズを自覚して情報収集を始めているものの、まだ具体的な商品・サービスの比較検討には至っていない顧客です。潜在層は、課題やニーズをまだ明確に自覚していない顧客を指します。
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Question 2
アフィリエイト広告とは、どのような仕組みの広告ですか?
Answer
アフィリエイト広告は、企業(広告主)がメディアやサイト運営者に自社の広告を掲載してもらい、その広告経由での成果(申込・購入など)が発生した場合に、広告主からメディア・サイト運営者に対して報酬を支払う成果報酬型の広告です。
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Question 3
広告代理店を切り替える際、選定の基準はありますか?
Answer
CPAや反響数といった短期指標だけでなく、契約や売上といった事業成果まで報告・分析してくれているかどうかが、ひとつの選定基準になります。
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Question 4
反響(問い合わせ・資料請求など)は多いのに契約に結びつかないのは、なぜですか?
Answer
反響の質にばらつきが出て、反響数と契約数が比例しなくなることが一因として考えられます。獲得チャネルや獲得ユーザーの詳細分析をしてみましょう。
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Question 5
広告運用を代理店に任せるメリットは何ですか?
Answer
社内にない専門知見やデータ分析の仕組みを活用できるほか、複数の広告手法を横断しながら「契約という最終成果」から逆算した提案を受けられる点がメリットです。
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