Google広告に、「QFC(Qualified Future Conversions/適格将来コンバージョン)」という新しい指標が追加されました。これは、通常の計測期間を超えて将来の購入まで広告の成果として追跡するための指標です。
「上部ファネル(認知・興味関心の段階)への投資は本当に売上につながっているのか」という問いは、広告運用における長年の課題でした。QFCはこの問いに対して、データで答えを出しやすくするための仕組みです。
※本記事の内容は、2026年6月記事公開時点の情報にもとづいています。
INDEX目次
QFC(適格将来コンバージョン)とは
QFCは、Geminiによる購入確率の予測を活用し、通常の計測期間(アトリビューションウィンドウ)を超えた購入まで広告の成果として把握できるようにする指標です。
この指標は、上部ファネルへの投資が、視聴数だけではなく“将来の売上につながる見込み顧客の流れ”を生み出していることを証明したいときに役立ちます。
QFCの特徴
QFCの最大のポイントは、従来の計測ではできなかった「アトリビューションウィンドウ外のコンバージョン」を広告の成果として評価できる点です。
認知を目的とした上部ファネル広告を見たユーザーがすぐに購入するケースは、決して多くありません。実際には、「広告を見てしばらくしてから数日後にブランド名で検索し、数週間後に購入する」というようにタイムラグが生じることが多々あります。
しかし、従来の計測にはアトリビューションウィンドウと呼ばれる期間の上限があり、それを過ぎた後の購入は広告の成果として計上されませんでした。その結果、上部ファネルへの投資効果が実際より低く見えてしまうことがあったのです。
QFCの目的は、広告視聴という「認知(Discovery)」の段階から、最終的な購入という「意思決定(Decision)」までのギャップを補うことです。AIを活用して現在のユーザー行動から将来の購入確率を予測・算出し、長期的な収益への貢献をキャンペーン実施中にリアルタイムで最適化します。
QFC計測の仕組み
QFCが注目するのは、広告視聴後にユーザーが自発的に起こす中間的な行動です。
QFCは、ユーザーが広告に接触したうえで、特定の「先行ユーザーアクション」を実行した場合にのみコンバージョンとしてカウントします。
- 特定のブランド指名検索
- エンゲージドビジット(ページをすぐ離脱せず、複数ページを閲覧するなど一定の関心を示した訪問)
こうしたアクションを「購買意欲が高まっているシグナル」として捉え、広告接触後、一定期間内に発生した、または発生すると予測されるコンバージョンの合計数をAIで算出します。
QFCの使い方
QFCは、複雑なカスタムタグの設定を必要としない指標として提供されます。特別な知識や技術は不要なので、提供が開始されれば誰でもGoogle広告の管理画面から確認可能です。
ただし、現時点では一部のアカウントへの限定提供にとどまっており、全体への展開は2026年内を予定しています。
注意したいのは、QFCはAIによる購入確率の予測にもとづく指標であり、実際に発生したコンバージョン数とは性質が異なるという点です。既存のコンバージョン指標を置き換えるものではなく、それを補完する長期視点のデータとして並行して参照するのが適切な使い方です。
まとめ
QFCを活用することで、これからは上部ファネル広告の貢献度を分析しやすくなります。これまで感覚的に語られがちだった「認知施策が売上に効いている」という主張を、データで裏づけやすくなるのです。
認知目的の広告(デマンドジェネレーション広告など)を運用している場合は、ぜひ既存の指標に加えてQFCを確認する習慣をつけてみてください。
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LIFT編集部
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