Google Search Console(サーチコンソール)に、新たな分析機能「プラットフォーム プロパティ」が追加され、現在段階的にリリースされています。
これまで、Search Consoleの分析対象は「Webサイト(ドメイン)」に限定されていました。しかし本アップデートにより、YouTubeやInstagram、TikTok、X(旧Twitter)といったSNSアカウントへの「Google検索からの流入データ」を公式に計測・分析できるようになっています。
本記事では、プラットフォーム プロパティの概要や確認できるデータについて紹介します。AI検索時代を見据えた、今後のSEO・マーケティング戦略への具体的な活用法をみていきましょう。
※本記事の内容は、2026年8月記事公開時点の情報にもとづいています。 アカウントによっては、まだ機能を利用できない場合があります。
プラットフォーム プロパティとは?(機能の概要)
プラットフォーム プロパティとは、Google検索やGoogle Discoverから、自社のSNSアカウント(YouTube、Instagram、TikTok、Xなど)に、どれだけのユーザーが流入しているかを分析できるSearch Consoleの新機能です。
従来は、「自社サイトが検索でどう見られているか」しかわかりませんでした。しかし今後は、「自社のSNSや動画コンテンツが、検索エンジン上でどう評価されているか」を数値ベースで正確に把握できるようになります。
また、Google検索の機能として表示される「ショート動画」や「ストーリー」などのリッチリザルトからの流入も計測対象となります。
従来のSearch Console(Webサイト分析)との違い
従来のSearch Consoleの分析機能との違いは、以下の表のとおりです。
| 項目 | 従来のプロパティ(Webサイト向け) | プラットフォーム プロパティ(SNS・動画向け) |
| 分析対象 | 自社のWebサイト・ブログなど | YouTube、Instagram、TikTok、Xなどのアカウント |
| 目的 | サイト内のページが、どんなキーワードで検索されているかの把握 | Google検索からSNS・動画コンテンツへ、どれくらい流入しているかの把握 |
| ゴール | 検索経由での「Webサイトへのトラフィック(集客)」最大化 | 検索経由での「動画の再生数」や「SNSのトラフィック」最大化 |
これからは「検索からの集客=Webサイト」という単一の視点ではなく、各プラットフォームを横断した多角的な視点が求められます。
プラットフォーム プロパティで確認できる主なデータ
プラットフォーム プロパティでは、主に以下の3つのレポート機能を通じて詳細なデータを確認できます。
1. パフォーマンス レポート
パフォーマンスレポートで確認できるのは、以下の情報です。
- 合計クリック数
- インプレッション数(表示回数)
- 平均クリック率(CTR)
- 平均検索順位
例えば、以下のようにカウントされます。
- Instagramストーリーズ
検索結果に表示されれば「インプレッション」、タップされれば「クリック」としてカウント - Google上での動画再生
検索結果からプラットフォームに遷移せず、そのままGoogleのビューア内で動画が再生された場合でも、「クリック」としてカウント
フィルタ機能を使うことで、Google 検索、Google Discover、Google ニュースのうち、どれが最も多くのトラフィックをもたらしたか、特定の投稿ごとに分析可能です。
Discover と Google ニュースのレポートは、それらの経路からトラフィックを獲得している場合にのみ表示されます。
2. 分析情報レポート(Insights)
分析情報レポートで確認できる情報は、以下の情報です。
- 最近のトラフィックの傾向
- 特にパフォーマンスの高いコンテンツ
- ユーザーがどのような検索からコンテンツにたどり着いたか
ページ上部の概要カードには、Web、画像、動画、ニュースを含むGoogle全体のクリック数が表示されます。一方、下部の詳細リストは「Web検索結果」に焦点を当てているため、一部数値の合計が一致しない場合があります。
3. 実績(アチーブメント)
オーディエンスの拡大に合わせて、成長の記録やマイルストーン、検索からの合計クリック数に基づく成果(「合計クリック数〇〇回達成」など)を追跡・獲得する機能です。
運用に対するモチベーション向上にも役立ちます。
プラットフォーム プロパティの設定方法

プラットフォーム プロパティの追加手順は、従来のWebサイトに比べて非常にシンプルです。
- Search Consoleのプロパティ追加画面から、追加したいプラットフォーム(Instagram、TikTok、X、YouTube)を選択する
- 画面の指示に従って対象のプラットフォーム(XやGoogleアカウントなど)にログインし、Search Consoleからのアクセスを許可(OAuth連携)する
上記のプロセスを経ることで、簡単に所有権の確認が完了します。WebサイトのようなHTMLタグの埋め込みは不要です。
なお、プロパティを新しく追加した場合、Search Consoleでデータが利用できるようになるまで、数日程度かかることがある点に注意が必要です。また、収集開始前の過去データは表示されません。
セキュリティ保護のため、各SNSプラットフォームの所有権は定期的に確認されます。外部SNSのログイン有効期限が切れるなどして接続が失われた場合は、プラットフォーム プロパティへのアクセスが一時停止されます。ただし、再度ログインして再確認を行えばすぐに同じレポートにアクセス可能になり、データが消えることはありません。
今後のマーケティング戦略へ活かす3つの実践的ヒント
検索データをSNSのコンテンツ制作に直接活かせるようになったことが、本アップデート最大の恩恵です。
ここでは、明日から使える具体的な活用アイデアを3つ紹介します。
1. 検索データに基づく「コンテンツの横展開」で効率化
特定の検索キーワードでYouTube動画への流入が多い場合、そのテーマへのユーザーニーズが高いと判断できます。
例えば、「AI 活用」というキーワードで自社動画への流入が多いなら、そのテーマを深掘りした第2弾の動画を制作するとよいでしょう。他のプラットフォーム(Instagram・X)でも図解まとめ投稿を作ったりと、データに裏付けされた確度の高いコンテンツ展開が可能になります。
2. トレンド再燃を検知し、過去コンテンツを再活用
Search Consoleの推移を見ることで、「過去に投稿した動画やポストが、最近になって急に検索で伸び始めている」といったトレンドの変化をいち早く検知できます。
流入が増加している兆候を見つけたら、すかさず「この動画を再度Xでシェアする」「最新情報を追記したリメイク版を作る」といったアクションにつなげましょう。感覚ではなく、事実ベースで過去資産を有効活用できます。
3. プラットフォーム間の比較による「最適配置」の発見
複数のSNSを運用している場合、プラットフォームごとの強み・弱みを比較分析できます。
同じテーマでも、「YouTubeでは検索されるが、Instagramでは流入が少ない」「Xよりも、TikTokのショート動画の方が検索経由で見られやすい」といった傾向が明確になります。これにより、「どのSNSに、どんな形式のコンテンツを投下すれば最もROI(投資対効果)が高いか」を論理的に判断できます。
まとめ:SEOの主戦場はWebサイト+SNS・動画へ
Search Consoleのプラットフォーム プロパティ追加により、SEOの概念は「Webサイト単体」から大きく拡張されました。
これからは、Google検索からYouTubeや各種SNSへ直接ユーザーが流入する経路がより重要になっていきます。そのため、「検索上位を狙うWebサイトを作る」ことに加え、「検索(AI含む)で見つけてもらいやすい動画・SNSコンテンツを設計する」という多角的なアプローチが必須となります。
まずは自社の主要なSNSアカウントをSearch Consoleに登録し、どのようなキーワードでユーザーが訪れているのか、現状把握からスタートしてみましょう。
FAQご相談前の疑問や不安を、少しでも軽く
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Question 1
競合他社のSNSアカウントを分析することはできますか?
Answer
できません。Search Consoleは自社が管理(ログインして所有権を証明できる)アカウントのデータのみ閲覧可能です。
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Question 2
SNSのアプリ内での見られ方もわかりますか?
Answer
わかりません。プラットフォーム プロパティは、あくまで「Google検索(Discover、ニュース含む)」でのパフォーマンスを示すものであり、TikTokアプリ内などでコンテンツが何回表示されたか等は追跡しません。
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Question 3
LLMO(AI検索最適化)の観点で、この機能はどう役立ちますか?
Answer
AI検索は、YouTube動画やSNSの一次情報も引用元として提示する傾向が強まっています。ゴンドラは、「検索エンジンに評価されやすいSNSコンテンツの傾向」を掴むことは、AI検索最適化(AIO/LLMO)にもつながると考えています。
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Question 4
現在サポートされていないプラットフォーム(Facebookなど)は追加されますか?
Answer
現時点では未定です。現在Google公式ヘルプでサポート対象として明記されているのは、YouTube、Instagram、TikTok、X(旧Twitter)の4つのみです。他のプラットフォームの追加に関する発表は、今後のアップデート情報を注視しましょう。
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Question 5
取得したデータを実際のSNS運用やSEO対策に落とし込むノウハウがない場合はどうすればいいですか?
Answer
まずは、「データの可視化」「課題の優先順位付け」「月次の仮説検証サイクル」の3ステップを社内フォーマット化することから始めましょう。データ分析に基づく戦略の運用には、高度な知見が必要です。内製化が困難な場合は、ゴンドラ等の外部の専門リソース活用も有効です。
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LIFT編集部
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